どうもカプリカです。本日はNETFLIXオリジナルシリーズ「スノーピアサー」をネタバレのない範囲内で紹介できればなと思います。
本作は残念ながらseason3で打ち切り終了しております。
がなんと最終シーズンが制作されることが決定(2024年3月時点)しました。
また、映画版もありますが残念ながら、NETFLIXでは配信されておりません。
tomoroow studios 公式サイト
スノーピアサーってどんな話? 概要・あらすじ
概要
いわゆる地球に氷河期が訪れたポスト・アポカリプス系。
きっとみなさんご存じの映画「デイアフター・トゥモロー」がそれですね。もうテレビで何度見たことか。
そして私が一番好きなドラマ、不動のエース。核戦争後の宇宙船内を舞台にした「ギャラクティカ」も当てはまりますね。
「ギャラクティカ」との違いは列車内か宇宙船か、敵が自然か反乱した機械か。
設定は違えども話の主軸は乗り物の中に閉じ込められ生活を強いられた人類のお話。この先人類はどういた道をたどるのか?もうこの時点で「スノーピアサー」は当たり作品の予感しかしませんが、今回はどうでしょうか?
あらすじ
地球が氷河期に襲われ、人類の命運は一台の列車「スノーピアサー」に託された。しかしそこでは、人間たちが階級で住み分けされ、最下層の主人公はそれに抗うために立ち上がる。極寒を舞台にした政治SFドラマ。
「スノーピアサー」の点数・どんなひとにおすすめ?
「スノーピアサー」の点数
点数は70点。個人的にはおすすめ。ただ過度の期待は禁物。
打ち切りとならず完結できてれば80点はあげたかったが、残念ながらシーズン3で打ち切り。
救いなのは、終わりは尻切れトンボでもなく一段楽したタイミング。終わりも視聴者に想像をゆだねるところで終われたのではないか。 また新たな謎も残して続編も作れる余地も一応ある。
*続編を作るための制作会社が決まったそうです。配信され次第また記事を更新いたします。
どういた人にお勧めか
向いている人
・政治的な話を好む人、
・能動的に見て考えられる人(妄想好き)
向いてない人
派手なアクション好き、
SF好きすぎる(舞台がSFなだけで、近未来を連想するテクノロジーはほとんど出ない)
受動的に見る人
ドラマ版の良いところ
テンポがいい
ばんばん話が進む、問題が生じすぐに解決またして問題が・・・、もう1話見たいと思わせる、非常にいい循環が出来ている。ほかのドラマも見習ってほしいくらい。
はじめメインストーリーが殺人事件から始まるのだが、あっさり終わる。このスピード感ならドラマのメインストーリーを殺人事件に変えても面白そうと思った。
どのくらいのスピード感かといえば、起承転結で例えると、起があって転の間に承が短いスパンで何度も起きる。いい意味で10話なんてあっという間。
世界観が絶妙で無意識に視聴者に想像させる機会を与えている
本作は一度みんな考えたことがある、氷河期が訪れたら人類はどうなるのかのアプローチの一つである。
我々が生きている間、現実では起こりえないが、想像するには難しくない氷河期設定。それを引き起こしたのも人類と作中で皮肉も聞いており世界観が素晴らしい。
食料は?列車内で秩序は保たれている?物語最後はどんな結末を迎えるの?視聴者が勝手に想像してくれるので作品自体手の込んだ話をしなくても盛り上がってくれる。
しかも氷河期で列車内という特異な状況での生活のため、日常で当たり前にできていることをネタにするだけでも話を作ることができるのが本作の強味の一つでもある(その状況を生かせているかといったら違う話になってくるが)。
映像美
列車が走って言う映像だけでこうも緊迫感が生まれるものなのか、作中のテンポの良さと相まってよりスピーディーに感じられる。また窓に目を向けるとそこには一面雪景色で本当にこの列車以外人類が滅亡したんだという認識をこれでもかと与えてくる。
心理描写不足? 悪いところ
途中でキャラクター方針の転換?キャストの都合?
あるキャラクターがいるのだが、序盤は役割があるかのような描写がある。しかしまったく活躍する出番がなく、さらにはそのキャラクター事態、作中で見かけなくなる。海外ドラマあるあるのだが、長いクールやスパンで作成するため、演じているうちに、俳優自体に人気が集まり、忙しくて出られないとか。成長しすぎて、キャライメージが変わりキャラを演じられなくなったとか変な宗教にはまって制作会社ともめてドラマで唐突に死亡させられたり(Galactica)・・・。そういった裏の事情で、死なないと思ったやつが死んだとき、こいつ死ぬのか思いきったことするなと感嘆するのもまた一興ではある(ウォーキングデッド)。まぁいろいろある。日本だと薬物事件で自粛がそれにあたる。
真相はわからないが、今回の場合鑑賞するだけの身としてはなんで?となるからどちらにせよ作品自体の印象は悪くなる。
P.S どうやら別作品に出ていたため、スケジュールが合わなくなったそうですね。俳優として売れるのが一番いいと思いますので、残念だがこれでよかったです。
マンネリ
舞台が車両の中でしか起きないのでどうしても事件の規模は小さくなってくる、結局は階級差別(列車内では一等車から三等車そして主人公たちが住んでいる物置車両に分けられる、当たり前だが先頭から順に階級が高い)につながるのみ。
キャラクターや設定が秀逸のためもっとそこを生かすエピソード展開をもっと見たかった。
具体例をあげるなら・・・
亀裂修理班(列車もいつまでも万全な状態とは限らない外は極寒のため修理する班)
過去編における結束当初の話で、新人が新たに配属となるがミスばかり上司に怒鳴られる毎日、そこで事故が起き、上司が死亡、意思を引継ぎ教えられたことを忠実にこなし一人前になっていく話。まとまりのない個性派ぞろいがいかに仲間思いのチームになるのかの話。
(文章として書くと恥ずかしいが、映像作品としてはよく見る展開キャラ愛も一層高まる)
車掌(主に治安管理、現実でいう警察)
警備の一日として、盗みやレイプ、その他雑事から、裏の役割、ドラッグの横流しといったことを焦点にしたエピソード展開、今作は正直車掌のいる意味が感じられなかった。運転士や亀裂修理班くらいもっと重要な枠割を持たせてほしかった。
(今の2つ私が10秒で考え付いた)いろいろできたのにじつにもったいない。
テンポが良すぎるがゆえにキャラクターの心理描写不足
ただ単に見るだけでは、キャラクター同士で仲が悪かったのにすぐに仲良くしているし、結束が固いといいつつ速攻で寝返ったりと、そういう展開に話をもっていくのはいいが、いかんせん急過ぎてなんでこのキャラいまこのポジションについて対立しているんだという疑問しかない。心理描写不足。
テンポを取るかもう少し描写するか難し所ではあるがもう少し丁寧にやってほしかった。後半感情移入できず、冷めた目で見ていた。
上と被るが主人公以外信念が薄いせいか、余計にごちゃごちゃしている印象に感じる。ワンシーンごとに発言など見比べれば変調に気づけるかもしれないが、いかんせんそこまで見て話しの構成を分解し理解する作品でもない。
また重要人物がシーズン2から出るが小物臭がすごい。物語の核心のなぜ列車を作ったのか、どういう世界を構築したかったのかそういった描写がない、あっても規模が小さく、くだらなすぎて落胆すること間違いなし。現実では優秀な人物=崇高な人物とはならないが、こういうドラマでは偏った正義感を振りかざす理想マンか超絶悪人どっちかに振り切ってほしかった。
まとめ
ファーストシーズン、セカンドシーズン滑り出しが良かっただけに期待も大きく、シーズン4でどういった局面を迎えるか楽しみでしたが、まさか打ち切りとは残念です。
(この記事を書いた後に続編制作の知らせが・・・。素直にうれしいです。最終シーズンがあるのとないとでは評価もかなり変わってきますので)
キャラクターも世界も魅力的でもっと個人や舞台に焦点を当てたエピソードを見たかった。見ているときは面白いという感想でしたが、見終わった後は評価が普通に落ち着く不思議な作品、おそらく私個人が想像を膨らませ、こういう話にもっていくのか?もしかして生存者がいる地域もあるのではないかといった妄想と照らし合わせながら楽しんでいたからでしょうか。
間違いなくいえるのはこの作品没入感はすごいです。
なにはともあれ久しぶりにいい作品を見ることができました。おすすめですので皆さんもぜひご覧になってください。
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